2016年7月9日土曜日

「FAKE」

劇場:ユーロスペース

「A」シリーズの森達也監督の新作。

めちゃくちゃ面白かった。
とにかく構成が面白い。
森達也監督のしたたかさが端々に見てとれ、いちいち笑える。
新垣さんのサイン会に、名前書いてもらっていいですか?と問いかける姿など、卑怯すぎる。

この映画のタイトルやラストシーンでもわかるように、監督は佐村河内守という人間に迫りたかったのではなく、何が本当なのか、何を信じるのか、というテーマを、この騒動を通して、問いかけることがやりたかったでしょう。
この映画を佐村河内の真実!として観ると、そりゃなにも解決しません。
佐村河内さんを被写体にすると考えたとき、こりゃいい題材だぜ!と森監督がほくそ笑んでいる姿が眼に浮かぶ。
これは「ザ・トライブ」を見た時の感想にとても似ている。
果たしてそれがドキュメンタリーと呼べるのか、というところで、議論は振り出しに戻ってしまうのでしょう。

このフライヤーを見て知ったのですが、「E」は霞んでいるのね。
佐村河内氏も、森監督もいろいろ怖いわ。

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