2026年5月5日火曜日

「陽暉楼」

五社監督。

バーで巻き起こる芸妓と女郎のバトルが熱い。
でも意外と普通の肉弾戦なので物足りなさも。
久々に池上季実子さんを見れて満足。

どれを見てもある程度の面白さが担保されているが、今回は狙いすぎなシーンも多々。
「鬼龍院花子の生涯」に囚われているような演出が目立った。
今見たら「吉原炎上」もそんな感じなのかもしれないが。

女を売り飛ばし続けた主人公は、女を助けなければ死ななかった。

「男はみーんなおなごの敵や!」


2026年4月30日木曜日

「ハムレット」

オリビエ版。
雲の中からダースベーダーのごとく現れる父の亡霊のシーンがかっこいい。
二度目の亡霊登場のカット割だけはよくわからなかったが。

オフィーリアの死が後半のプロットポイント。
派手さはないが重厚で、舞台味を残したセットと演出。
寄っては引き、寄っては引きのカメラワークを真似したくなる。
最後の決闘はハラハラした。

メル・ギブソン版をもはや覚えていないので比較できなかった。
あとはケネス・ブラナー版。
それにしてもなぜハムレットに関しては皆監督と主演を同時にやりたがるのか。

「アデュー…アデュー…」

2026年4月27日月曜日

「狩人」

このオープニングも何度見たことか。やっと最後まで見た。
若干カンニングはしたものの、内容はほとんど理解できていない。
「ユリシーズの瞳」は核の部分が「フィルムを探す」というシンプルな話だったから見やすかった。
今回は登場人物多いし、ギリシャ内戦よく知らんし。
ワンシーンワンシーンの演出を楽しむだけになっていた。

たまに人物が透けて奥の窓枠が見えているようなカットがあったが、手前にガラスでも置いて撮影していたのか。
セリフの内容を車の窓枠で切り取った背景で演じるシーンが良かった。
ラストの「別れのワルツ」が流れるシーンは流石。
群衆はフィルムの中で生き、そして新しい時代が来ると一人、また一人と消えていく。

2026年4月23日木曜日

「マイ・ブルーベリー・ナイツ」

当時は好きな女優(歌手)が三人も出とる!と思って見に行ったが、全員ちょっとだけ嫌いになって帰ってきた。
今回も同じ感想。

2026年4月22日水曜日

「さらば、わが愛/覇王別姫」

チェン・カイコー。
「キリング・ミー・ソフトリー」以来二本目。

凄かった。ずっとクライマックス。
「鬼が来た!」の騒々しさに群集の波が加わるからもう手が付けられない。
情報過多の映像で時代、文化、愛憎が駆け巡る。
この流れで「フルスタリョフ、車を!」を見たら少しは理解出るかもしれない。

舞台から見る観客席の旗などの描写によって、大衆文化、帝国主義、共産主義へと移り変わる構図が秀逸。
そして舞台からおりてその衣装のまま文化大革命へ…。

青春時代に見損ねていた映画たちを見ると感情溢れてくる。
めちゃくちゃ良かった。

2026年4月21日火曜日

「アポロ13」

「ファースト・マン」

素晴らしいオープニング。
宇宙へ行くという緊迫感が凄かった。

その後の宇宙へ行くシーンはどれも良かった。
何より月着陸までをしっかり見せてくれて感謝。

それ以外は特に何もない映画だった。

2026年4月18日土曜日

「豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服」

ソ連特撮。初のシネスコ作品。エキストラ10万人。

オープニングで巨大な神が現れるとこが素晴らしい。
怪獣でもロボットでもなく、「自分と同じ姿をした巨大なもの」の恐怖が一番効くな。
人で山を作るところはロシアらしくて良かった。

スラブ神話はそれぞれの国の建国やアイデンティティに関わるから面倒な分野らしい。
これだけの規模なのに有名作品でないのは、そういう面も関係していそう。
その点ハリウッドは歴史が浅く、文化も神話もないからこそ為し得た今の立ち位置なのか。

てかキングギドラ出てきたよ!
東宝パクってますわこれ。

2026年4月17日金曜日

「アベンジャーズ/エンドゲーム」

シリーズ全部見返すのは流石にしんどかったので最後だけ。

タイムトラベルの理論が量子力学あたりから有耶無耶になっていた。
メビウスの輪を使ってなんたらかんたら。
仕方ないか。

キャプテン・マーベルがスコットピルグリムに出てた女の子とだとわかってテンション上がった。

「青いパパイヤの香り」

「西瓜」の日本版ポスターでイメージしていたのは「夏至」のような雰囲気だったが、なかったのでこちらを鑑賞。
湿ったベトナムの空気感が心地良い。
シュヴァンクマイエルの「アリス」の東洋版を見ているようだった。

おならをしながら嫌がらせをしてくる子供。
高い陶器を割っても「困った子だね」で済ます先輩使用人。
せんねん灸。
コオロギを持って出るのは何か文化的な意味があったのか。
「月光」が流れる中ご飯を用意するが、食べてくれない。
女はムイにセックスを見せつけるためにドアを閉めさせまいとする。

タイトルの構図がメタルバンドっぽいのだけが気になった。
果たして今年ベトナムへ行く計画は成功するのか。
行ってもこの映画に出てくるような家屋は富裕層の家っぽいのでなかなか出会えなさそうだが。

2026年4月16日木曜日

「西瓜」

ツァイ・ミンリャン二本目。
日本版ポスターはアダルト感なかったので、AV的なセックスシーン(というか主人公がAV男優)が各所に出てきてびっくりした。
かと思えばミュージカルがあり、長回しのカットもあり、「落日」を撮った監督とは思えないほどテンポよく作られていた。

男女の恋愛シーンでは人物にはシンプルな演出で、しかし感情はカメラワークや身の回りのものを使って抽象的かつ的確に表現していた。
教授が言ってたのはやはりこの監督かもしれない。
曲の使い方とかも。

かといっても内容は村上春樹みたいな話だったので、彼のもっと暗い作品が見たい。

「あれ?キャップがない!」

2026年4月15日水曜日

「イヴの総て」

素晴らしかった。
突如現れた若くて綺麗な女に寄生され、役を乗っ取られていく大女優。
ベースは実在の女優の経験談らしい。

舞台裏のいざこざや役者同士の駆け引きが心地よい。
もっと周りのクズさも見たかったが、したたかなイヴを際立たせるにはちょうど良かったのか。
彼女の絶頂と同時に、衰退も映す素晴らしいラスト。

「その本能は金では買えん。大切にしろ」

「落下音」

劇場:TOHOシネマズシャンテ

んーなんとも感想が難しい映画だった。
「怪奇譚」という言葉にまんまと釣られて鑑賞。

映像は常に美しいし、演出も楽しめた。
アルマの仏頂面が「オテサーネク」の女の子みたいで可愛いいし、姉の死体のまねをするシーンの不気味さはこの映画の最高潮だった。
イルムのいまにもカルトに倒錯しそうな母親感も素晴らしかったし、ラストの農場でのマルティン・シュリーク味も良かった。

しかしストーリーはわかりづらく、バラバラに編集されていた意図もよくわからなかった。
いつの時代でも変わらない呪いという表現かもしれないが、4世代なんてただでさえ追い辛いのに、考えることを停止させる要因になってしまうのではないか。
後からの考察ありきで作られていたのか、「闇のあとの光」を観た時の感覚に近い。
女性への加害が描かれていると思ったら、男性への加害もちょいちょい描かれていたので、時代による場所、もしくは人間への呪いの物語なのかと思っていたが、考察等を見ると、「女性への加害」や「女性への抑圧」一色で困惑した。
確かに監督もそう発言しているので大きなテーマはその通りなのだろう。
しかしだとすると現代パートの玄関先で旦那のペニスを愛でるシーンをどう解釈していいのかわからない。
男女逆だったら「加害は続いていく」みたいな考察で納得できるが、女性が男性へ加害したことによりテーマがブレた気がするし、あれを加害として描いていないのだとしたらとても軽率な演出だと思う。
単純に「加害の逆転」なのだろうか。
その辺のバランスが掴みにくく、鑑賞後の様々な感想に惑わされた作品だった。
ジャンルものであればすんなり受け入れられのに。

「プロジェクト・ヘイル・メアリー」にすれば良かった。

2026年4月10日金曜日

「人魚伝説」

突然見つけた。昔ディスカスなかったよね?
アップルTVにもYouTubeにもあるみたいだしどうなってるんだ。
監督が数十年後にこのロケ地で死んだという情報だけでずっと見たかったやつ。

もっと幻想譚なのかと思いきや、「女囚さそり」的復讐バイオレンスでびっくりした。
「幻の湖」の匂いもある。
海中でのサスペンスはめちゃくちゃ綺麗で怖いし、線香代わりに髪を燃やす演出も良かった。
ちゃんと「人魚」になる人外の演出もあったし。

売春島が出てきたので三重の話かと思って調べたら、三重には人魚伝説があるらしい。
そして原発の建設計画もあったらしい。
良くも悪くも原子力に取り憑かれた民族の悪夢はいつまで続くのか。

監督の死因は不明だが、これ以上の作品は撮れなかったのかと勘繰ってしまうくらい凄い作品だった。
ラストの殺戮には確かにその価値がある。
「秋深き」はつまんなかったし。
予想を越える素晴らしい映画で、また一つ好きと言える作品に出会えて良かった。

「眩しいなぁ」

「ありふれた事件」

学生映画のモキュメンタリー。
めっちゃ面白かった。

主人公の両親は本当の両親で、息子が殺人鬼役をしていることは知らなかったらしい。
息子に「バルドーのパンティー2枚持ってる」って言う親どうなの?

殺人鬼はいつもお茶目で、詩人で、動物の交尾にやたら詳しい。