2026年5月8日金曜日

「下妻物語」

「炎上」

主演の市川雷蔵が「MISHIMA」の主演と似ているのはポール・シュレイダーがこの映画を参考にしたということなのか。
似ているカットも多々あった気がする。

オープニングの寺の間取り図がかっこいい。
偽善と偽悪の対決。
中村玉緒はずっと身体を掻いていた。
火をつけた後、仏像と目が合ったかのようなシーンに戦慄。

結局絵の良さはいかに広い空間を見つけるか。そしてどう人物を配置するかに尽きるな。
モノクロでシネスコの良さがバッチバチの映画だった。
洋風サスペンス風な終わり方も良い。

「暗い毎日をたった一人で生きることを覚えたら、人とすらすら話しができんようなるんや」

2026年5月7日木曜日

「曽根崎心中」

ATG、梶芽衣子、増村保造。

宇崎竜童の演技と音楽がうざい。
増村保造作品はあまり見ていないが、演出がコメディ調な部分が多々あり、あまり好みではなかった。
もっと名作なったんちゃうか。

心中は新しい恋の形だったんだな。
オープニングカット、「狐が横切るお釈迦様」かと思った。

「おーおーおーおー懐が金で重たいわ!」

2026年5月5日火曜日

「陽暉楼」

五社監督。

バーで巻き起こる芸妓と女郎のバトルが熱い。
でも意外と普通の肉弾戦なので物足りなさも。
久々に池上季実子さんを見れて満足。

どれを見てもある程度の面白さが担保されているが、今回は狙いすぎなシーンも多々。
「鬼龍院花子の生涯」に囚われているような演出が目立った。
今見たら「吉原炎上」もそんな感じなのかもしれないが。

女を売り飛ばし続けた主人公は、女を助けなければ死ななかった。

「男はみーんなおなごの敵や!」

2026年4月30日木曜日

「ハムレット」

オリビエ版。
雲の中からダースベーダーのごとく現れる父の亡霊のシーンがかっこいい。
二度目の亡霊登場のカット割だけはよくわからなかったが。

オフィーリアの死が後半のプロットポイント。
派手さはないが重厚で、舞台味を残したセットと演出。
寄っては引き、寄っては引きのカメラワークを真似したくなる。
最後の決闘はハラハラした。

メル・ギブソン版をもはや覚えていないので比較できなかった。
あとはケネス・ブラナー版。
それにしてもなぜハムレットに関しては皆監督と主演を同時にやりたがるのか。

「アデュー…アデュー…」

2026年4月27日月曜日

「狩人」

このオープニングも何度見たことか。やっと最後まで見た。
若干カンニングはしたものの、内容はほとんど理解できていない。
「ユリシーズの瞳」は核の部分が「フィルムを探す」というシンプルな話だったから見やすかった。
今回は登場人物多いし、ギリシャ内戦よく知らんし。
ワンシーンワンシーンの演出を楽しむだけになっていた。

たまに人物が透けて奥の窓枠が見えているようなカットがあったが、手前にガラスでも置いて撮影していたのか。
セリフの内容を車の窓枠で切り取った背景で演じるシーンが良かった。
ラストの「別れのワルツ」が流れるシーンは流石。
群衆はフィルムの中で生き、そして新しい時代が来ると一人、また一人と消えていく。

2026年4月23日木曜日

「マイ・ブルーベリー・ナイツ」

当時は好きな女優(と歌手)が三人も出とる!と思って見に行ったが、全員ちょっとだけ嫌いになって帰ってきた。
今回も同じ感想。

2026年4月22日水曜日

「さらば、わが愛/覇王別姫」

チェン・カイコー。
「キリング・ミー・ソフトリー」以来二本目。

凄かった。ずっとクライマックス。
「鬼が来た!」の騒々しさに群集の波が加わるからもう手が付けられない。
情報過多の映像で時代、文化、愛憎が駆け巡る。
この流れで「フルスタリョフ、車を!」を見たら少しは理解出るかもしれない。

舞台から見る観客席の旗などの描写によって、大衆文化、帝国主義、共産主義へと移り変わる構図が秀逸。
そして舞台からおりてその衣装のまま文化大革命へ…。

青春時代に見損ねていた映画たちを見ると感情溢れてくる。
めちゃくちゃ良かった。

2026年4月21日火曜日

「アポロ13」

「ファースト・マン」

素晴らしいオープニング。
宇宙へ行くという緊迫感が凄かった。

その後の宇宙へ行くシーンはどれも良かった。
何より月着陸までをしっかり見せてくれて感謝。

それ以外は特に何もない映画だった。

2026年4月18日土曜日

「豪勇イリヤ 巨竜と魔王征服」

ソ連特撮。初のシネスコ作品。エキストラ10万人。

オープニングで巨大な神が現れるとこが素晴らしい。
怪獣でもロボットでもなく、「自分と同じ姿をした巨大なもの」の恐怖が一番効くな。
人で山を作るところはロシアらしくて良かった。

スラブ神話はそれぞれの国の建国やアイデンティティに関わるから面倒な分野らしい。
これだけの規模なのに有名作品でないのは、そういう面も関係していそう。
その点ハリウッドは歴史が浅く、文化も神話もないからこそ為し得た今の立ち位置なのか。

てかキングギドラ出てきたよ!
東宝パクってますわこれ。

2026年4月17日金曜日

「アベンジャーズ/エンドゲーム」

シリーズ全部見返すのは流石にしんどかったので最後だけ。

タイムトラベルの理論が量子力学あたりから有耶無耶になっていた。
メビウスの輪を使ってなんたらかんたら。
仕方ないか。

キャプテン・マーベルがスコットピルグリムに出てた女の子とだとわかってテンション上がった。

「青いパパイヤの香り」

「西瓜」の日本版ポスターでイメージしていたのは「夏至」のような雰囲気だったが、なかったのでこちらを鑑賞。
湿ったベトナムの空気感が心地良い。
シュヴァンクマイエルの「アリス」の東洋版を見ているようだった。

おならをしながら嫌がらせをしてくる子供。
高い陶器を割っても「困った子だね」で済ます先輩使用人。
せんねん灸。
コオロギを持って出るのは何か文化的な意味があったのか。
「月光」が流れる中ご飯を用意するが、食べてくれない。
女はムイにセックスを見せつけるためにドアを閉めさせまいとする。

タイトルの構図がメタルバンドっぽいのだけが気になった。
果たして今年ベトナムへ行く計画は成功するのか。
行ってもこの映画に出てくるような家屋は富裕層の家っぽいのでなかなか出会えなさそうだが。

2026年4月16日木曜日

「西瓜」

ツァイ・ミンリャン二本目。
日本版ポスターはアダルト感なかったので、AV的なセックスシーン(というか主人公がAV男優)が各所に出てきてびっくりした。
かと思えばミュージカルがあり、長回しのカットもあり、「落日」を撮った監督とは思えないほどテンポよく作られていた。

男女の恋愛シーンでは人物にはシンプルな演出で、しかし感情はカメラワークや身の回りのものを使って抽象的かつ的確に表現していた。
教授が言ってたのはやはりこの監督かもしれない。
曲の使い方とかも。

かといっても内容は村上春樹みたいな話だったので、彼のもっと暗い作品が見たい。

「あれ?キャップがない!」

2026年4月15日水曜日

「イヴの総て」

素晴らしかった。
突如現れた若くて綺麗な女に寄生され、役を乗っ取られていく大女優。
ベースは実在の女優の経験談らしい。

舞台裏のいざこざや役者同士の駆け引きが心地よい。
もっと周りのクズさも見たかったが、したたかなイヴを際立たせるにはちょうど良かったのか。
彼女の絶頂と同時に、衰退も映す素晴らしいラスト。

「その本能は金では買えん。大切にしろ」