2013年8月25日日曜日

「風立ちぬ」

劇場:バルト9

二度目の鑑賞。
今回は、知り合いのライターさん(駄作派)と2日にわたって議論を交わしたので、その考察も念頭に置き。

つまりはとてもパーソナルな作品なのだと思う。
感想として「わからない奴にはわからなければいい」って言ってる人が多々いるけど、そういう問題じゃない。
もちろんクリエーターにはそこは少なからず存在する部分で、そこを否定することはあってはいけない。
でもジブリでしかも宮崎駿なら万人が万人期待を寄せるのも事実。
当然とてもパーソナルな作品を見せられると困惑してしまう。
「生きねば」「零戦」「戦争」「ジブリ」という宣伝と作品の本質が交差してしまい、こんなにきっぱり賛否が別れてしまったんだろう。
「わからない奴」は作品がわからないんじゃなくて、見るまでに自分が伝えられたこの作品のイメージと実際に観た作品が合致せず、前情報と実体験をどう繋げばいいかわからないんだと思う。
細かいい事言い出したら宮崎駿にしかわからないんですもの。

もう一つ、キャッチコピーの「生きねば」と、奈穂子の最後の言葉「生きて」。
この物語に対してピンと来ないのも確か。
ラストのシーンに行くまで菜穂子が死んだ描写も無かったし、二郎の作った飛行機が戦争に使わることに苦悩するシーンも直接的に描かれていなかった。
それにこのコピーで、漫画ナウシカのラストとどうしても比べてしまう。
庵野の作るナウシカの続編のために置いておいてほしかった。

個人的な結論としては、「宣伝が悪い」でございます。

そういえば二郎って次男なのだろうか。
妹しか出てこなかったし。
まあ宮崎駿の妄想としては、男兄弟なんていらねぇってことでしょうか。

「崖の上のポニョ」も「風立ちぬ」も純粋で真っ直ぐな話で、多分監督が描く、自分が生きていくための理想の世界なんでしょう。
そんな世界に共感せずにはいられない。

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