2016年12月21日水曜日

「エヴォリューション」

劇場:渋谷アップリンク

予告を見てなんだこの映画は!とテンション上がり、監督名を見てやめとこうと思い、でももしかしたら傑作かも…という凄まじい迷いの中鑑賞。

結果、観てよかった!!
なんといっても映像美。
ラストの、母が口づけをしながら子を海の奥へと引きずり込んでいく映像は戦慄を覚えた。
今年ナンバー1のシーンでございます。
あと、みんなで夜な夜な帝王切開の映像を見て勉強しているシーンに萌えた。

物語に関してはあの母たちの存在だけが未だ腑に落ちず。
監督も「感じる映画だ」と言っているので、考えても仕方ないのですが、個人的に落とし所は”人魚”しかなかった。
人魚って女しかいないよね→じゃあこうやって生殖するのかな…という安直な結論。
”サキュバス”かなとも思ったのですが、牛乳的な表現がなかったのでおそらく違う気がする。
素直に「感じる」なら、ブギーマンとかをもっと寓話的に落とし込んだ”恐怖の象徴”なのでしょうか。

それにしても、なぜあんなに劇場に女子が来ていたのか謎。
8〜9割女子だった。
前作のおかげなのか、それともプロモーションでもっとなにかあったのか。

追記:
船に母と子が乗っていた。
複雑な気持ちになった。

あと、母たちは人間と魚のハイブリットと監督が明言しているらしい。
SFホラーなのね。

「哥」

そういえば昔途中でやめた「あさき夢みし」以来の実相寺監督。

これぞATGという雰囲気が心地い。
なんで墓拓をとってんだよ!かっこよすぎ。

音への執着心がやばい。
箒で畳を掃く音や、咀嚼音、余分な墨を落とすため筆をすずりに当てる音など、あゝ変態。

途中でダレてしまったのであんまり覚えてないけど、もっと変態であるべきだと心に誓った。

2016年12月13日火曜日

「リップヴァンウィンクルの花嫁」

岩井俊二監督の新作。
ようやく鑑賞。

おい…まじかよ…。
自分にとって思い出深い「リリィシュシュ〜」「花とアリス」のあの感覚が再び味わえると思って楽しみにしていたのに。

これは…ラース・フォン・トリアーじゃないか!!
ストーリーだけならまだしも、あの映像があるからもう完全に確信犯。
しかも音楽まで!
観たかったのはトリアー映画じゃなくて岩井俊二映画だったのに…。

と、意気消沈していましたが、ラストのくだりは素晴らしかった。
絶望の中で裸踊りをしている、とても人間的で素晴らしいシーンだった。

近年の映画は”主人公の女性は強くなくてはいけない”という妄想に囚われているが、これを期にまたうじうじした女性主人公作品が増えること切に願う。
アイドル映画で、ドラマも見応えがあり、トリアー映画まで網羅してくれる…とんでもない映画だった。

2016年12月11日日曜日

「惑星ソラリス」

満を持しての鑑賞。
タルコフスキーによる「2001年宇宙の旅」への回答…なのか?

序盤の地球の映像は目を見張るほど美しいのですが、SFのセット内の映像はあまり乗り切れなかった。
監督自身、SFのセットに芸術性はなかった、と言っているからなのか、それともただ単に観ているこちらがダレてしまっただけなのか。

またいつかちゃんと観よう。

「嗤う分身」

ドストエフスキー原作らしい。

ドラマ部分は若干消化不良だが、「イレイザーヘッド」を参考にしたらしく、とても好きな絵作りだった。

やたら日本の歌謡曲が流れたり、「1984」のビッグ・ブラザーみたいな人が出てきたりと、とても謎な作品。
今年でいうと「ロブスター」的に部類に属する。

朝霧の中を走るシーンはテンション上がった。

2016年12月10日土曜日

「ジムノペディに乱れる」

劇場:新宿武蔵野館

日活ロマンポルノリブートプロジェクト、らしい。
大人たちのお遊び感満載だなーと思っていたけど、以外と楽しめた。

第一弾は行定監督。
板尾創路の濡場は不快感は全くなく、とてもよかった。
いろいろと笑えたし、ドラマも見所があり、ジムノペディ好きとしてはお腹いっぱいでございます。

それにしてもなんやねんあのラスト。学生映画か!
まさかこのシーンで終わらないだろと思ったら、本当に終わってしまった。
「世界の中心で愛を叫ぶ」を観たのは遠い記憶で、行定監督の作風もほとんど知らなかったのですが、馬鹿にされる所以に触れられた気がする。

ちょいちょい出てくる単語に、「八月の濡れた砂」を匂わされ、とても心地よかった。
果たして全部制覇できるのか。

2016年12月6日火曜日

「ホドロフスキーの虹泥棒」

劇場:アップリンクX

満を持してのホドロフスキー未公開作品!

尊師!あなたも所詮人の子だったのですね!
わたくしは非常に安心いたしました!
こんなに薄っぺらい映画を作れるなんて!
もう失望を通り越して創作への勇気が湧いてきました!

演出は豪華絢爛で流石としか言えないのですが、内容が内容だけにこれなら「アンダーグラウンド」を観るなぁと。

とりあえず最高なのは、娼婦に心臓マッサージされるクリストファー・リーと、圧巻の洪水シーン。
この二つをこんな内容の映画で見たくなかった。

2016年11月30日水曜日

「ズートピア」

劇場で見逃し、やっとの鑑賞。

素晴らしいな…。
アホみたいな数の原案者と、三人の監督が知恵をフル活用して作品のために尽力したことが伺える。

めちゃくちゃ笑った!
劇場で観たかった!

2016年11月19日土曜日

「歌え若人達」

劇場:ラピュタ阿佐ヶ谷

木下恵介は「楢山節考」以来二本目。
なので作風とかよくわかっていなかったのですが、こんな演出をする人なんだと軽い衝撃を受けた。

今でいう「桐島〜」や「ももいろそらを」のようなストーリーで、最後の主演の少年の閉塞感からの解放がとても印象的だった。

学祭のシーンいっぱい笑った。
とてもいい映画だった。

「ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン」

劇場:ユジク阿佐ヶ谷

ジェームス・ブラウンのドキュメンタリー。
ソクーロフのドキュメンタリーに納得いかなかったせいか、ドキュメンタリー部分だけを見るとこちらの方がしっかりしていた印象。

久しぶりに禿げたおっさんたちに囲まれての鑑賞だったが、それにしては面白くなかった。
多分、彼について詳しくないし、興味もなかったからでしょう。
ただ、彼のダンスはかっこよすぎて脱糞しそうだった。

2016年11月14日月曜日

「ももいろそらを」

素晴らしい映画。
この映画の中で生きていきたい。

2016年11月13日日曜日

「フランコフォニア ルーヴルの記憶」

劇場:ユーロスペース

ソクーロフの新作やで!しかも舞台はルーブルやで!と意気揚々と行ったのですが…。

前情報を入れておくべきだった…。
ドキュメンタリーやん!
映像は素晴らしかったけど、拍子抜けして落胆がやばかった。

劇映画の新作を激しく求む!

追記:
現代パートでの貨物船のラストは描かれなかったように記憶しているが、それは現在進行形だから、ということなのだろうか。

2016年11月8日火曜日

「日本一のホラ吹き男」

「〜ゴマすり男」に続き鑑賞。

面白すぎだろ。
もうみんなこの脚本メソッド使えばいいやん。
こんな生き方に惹かれる。

2016年11月7日月曜日

「M」

フリッツ・ラング三本目。
ラングの初トーキー映画で元祖サイコスリラーらしい。

様々な技法に驚くが、それもラングが作り上げたものも多々あるらしく、感動するばかり。
オープニングの殺人犯の影はしびれるほどかっこいい。

それにしても、ラストの市民(といっても犯罪者がメイン)による裁判シーンの高揚感が最高。
「すばらしい新世界」の後半を読んでいるようだった。
素晴らしかった。

2016年11月2日水曜日

「君の名は。」

劇場:新宿ピカデリー

満を持しての新海誠。
大学の時ずっと友人に勧められており、この監督は観ないだろうな…と思っていたが、ついに観る時が来てしまった。

すばらしい演出力!
イメージしていた作風とは違っていて、拍子抜けした!
「エヴァ破」のあの素晴らしい演出がまるまる詰め込まれていて、設定の粗を気にせずぐいぐいと引っ張っていってくれる。
タイムリープものなんて考え出したら疑問だらけになってしまうのですが、そこはもうわかんないよね?エンタメでいいじゃん!って感じで潔さがあった。

もちろん細かな部分に思うことはいっぱいあったし、物語自体も特筆することはないと思うのですが、設定の曖昧さ(悪い意味ではなく、映画で表現する上で観客に伝えきれないもの)をどう誤魔化し、観客を作品に落とし込めるか、の演出の緻密さに感動いたしました。

一つだけ言うならば、女の子のお父さんのキャラクターがよくわかんなくて、そこも描ききってほしかった。
あとRADWIMPSがうざい。

「シン・ゴジラ」と「君の名は。」はライバルではあるけれど、両作品ともとてつもない演出力で作られた一級のエンターテイメントだった。
あの気持ち悪い第二形態のゴジラを堂々と出した庵野監督と、サドル越しのパンチラ(しかもお尻ではなく股間部!)を堂々と出した新海監督は、方向性は違えど自分の道をひた走っているのだなと胸が熱くなった。ような気がする。