2011年5月14日土曜日

「ブラックスワン」


劇場:バルト9

ダーレン先生の新作。
何から書いてよいのか解りませんが、とりあえず、私の人生ベスト5に入れさせていただきたいと思います。
あと、いつもは書かないのですが、とりあえず「ネタバレあり」と書かせていただきます。

バレエ「白鳥の湖」の主演に抜擢された主人公ニナがどうしても踊れない黒鳥のダンスをいかに克服するか…。というストーリーなのですが、まさしく完璧な映画で、圧倒されまくりでした。
最後、拍手したかった。歓喜の声を上げたかった。
自分が今までやろうとしていた完成形がここにはありました。

自分の三本目の長編は、 「金閣寺」からヒントを得た”最も美しいのは二度と再現することの出来ない一瞬の芸術”をテーマに撮ると決めていたのですが、まさしくそれで、もう撮らなくていいかな、と落ち着きました。

そしてもうひとつの大きなテーマ”母と娘”。
母の幻影にとり憑かれた少女の成長…。
これまた現在書いている脚本のテーマでございます。もうやだ。

あと一つ、声を上げてしまったのが、ニナが電車に乗っていると一瞬出てくる一人で盛っているおじいちゃん。
「π」の人でした!
同じ人が同じキャラクターで同じ場所で出てきた!
感動しました。

映画と言うものに素直に憧れていたときのヒーローたち、ナタリー・ポートマンとダーレン・アロノフスキーによる素晴らしい映画を観れた素晴らしい夜だった。
映画史上最も美しいハッピーエンドは「ファイト・クラブ」と「江國さゆりは不感症」と「ブラックスワン」に決定です。

多分今年一番でしょう。
そうであってほしい。
セルジュ次第です。

追記:
あと音楽が本当に素晴らしい。
盛り上げるところはきっちり盛り上げてくれ、かなり音楽に緊張感を左右された。いい意味で。

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